京都の観月会-日本庭園の愉しみ方
2016.09.22
先日15日は、中秋の名月でしたね。
皆さん、お月見はされましたか?
この時期は、京都のあちらこちらのお寺さんで、観月会が催されています。
私は京都東山にある、智積院(ちしゃくいん)というお寺さんの観月会に行ってきました。
今回のお月見の舞台となるのはこちらです!
お寺の大書院といわれる建物と、江戸時代前期に作られた庭園です。
お庭の様子を簡単に説明しますと、大書院の建物が、池に張り出すように建てられ、池の向こう側には山に見立てられた、大きな築山(つきやま)があります。
築山には、滝や石橋が架けられ、大書院からの景色は、山が迫ってくるような迫力があります。
智積院さんの庭園は、お月見でなくても、一見の価値が十分にある素晴らしいお庭です。
いつもなら、昼間しか拝観することができないので、夜拝観することができるというだけで、わくわくします。
しかも、中秋の名月。
当日は曇りでしたが、雲の切れ間から、お月様が顔を出してくれました。
何百年も前の人も同じ空間から、同じ風景を眺めていたのかと思うと、不思議な気分になります。
空に浮かぶ月も美しいですが、庭の池に映る月は、なんとも幻想的で、風情がありますね。
計算されたかのように、いや、計算されていると思いますが、大書院から、空の月と、池の月を、同時に見ることができました。
お庭があることで、お月見が2倍、3倍も愉しめますね。
日本庭園の奥深さ、魅力を改めて感じる、お月見となりました。
ぜひ、日本庭園でのお月見を愉しんでみてはいかがでしょうか?
意外と奥深い!芝の種類と使い分け
2016.09.15
日ごとに涼しくなり、秋の気配を感じますね。
先日、お施主様のお庭の芝刈りをしてきました。
まだまだ、暑い日でしたよ。
ところで、芝生にも、種類があることを、ご存知でしたか?
芝生とひとくちに言っても、実はたくさんの種類があります。
こちらの芝生は、野芝(のしば)という芝が使われています。
野の芝という名前の通り、丈夫で繁殖力が強く、古くからある芝の種類です。
おそらく、京都の古くからある有名庭園で使われている芝も、野芝が多いと思います。
あまり見ることはないと思いますが、下の写真の穂のようなものが種です。
野芝は種で増えていきます。
他にも住宅では、少し目の細かい、高麗芝(こうらいしば)という芝がよく使われています。
サッカー場では、一年中青々としている、バミューダグラスという芝などをミックスして使うことが多いです。
その他にも、たくさんの種類があり、その適正に合わせて、芝の種類も使い分けていますよ。
芝もこだわれば奥が深いですね。
ちなみに、芝生がメインになっている日本庭園を見に行く時期は、芝生が青々としている時期が、おススメです。
↑夏
↑冬
野芝や高麗芝は、今の時期は、青々としていますが、冬には、写真のように枯れてしまいます。
同じお庭でも、こんなに印象が違います。
枯れた風情がいいという方は別ですが、お庭の見学に行く時期を考えている方は、こういったことも、検討されるといいですよ。