ナツツバキがうまく育たない原因とは?
2016.08.25
庭木は、その特性に合った環境に植えないと、その木、本来の美しい姿を見ることができません。
環境とは、日当たりや気候、地質などのことです。
どの植物にも言えることですが、植物には、向き不向きな環境があります。
その植物に合う環境と手入れを行えば、きれいなお花、新芽の芽吹き、紅葉など、美しい姿を見せてくれます。
逆に、不向きな環境に植えれば、木が枯れたり、お花が咲かなかったりします。
残念ながら、この場所に、この木を植えたいと思っても、環境が合わなければ、うまく育たないことがあるのです。
先日のブログでご紹介した、ナツツバキは、京都の庭園などで見て、我が家にも植えたいという方が多い、人気のある庭木のひとつです。
一方で、我が家に植えたけど、花が咲かない、枯れてしまった、というお話しもよく伺います。
お話しを伺ってみると、植物はみんな、日当たりがいい方が良いと思って、日当たりの良い場所に植えていることが、よくあります。
ナツツバキは、地域にもよりますが、基本的には、半日蔭が好きな植物です。
このように、植物に合う環境は様々です。
ナツツバキに限らず、庭木がなかなか育たない、すぐ枯れてしまう、という時は、その木にあった環境かどうか、チェックしてみて下さい。
お庭をつくる時にも、日当たりだけでなく、その環境にも合った庭木を選ぶことが大事です。
また、植物の特性について、きちんとアドバイスしてくれる造園屋さん、植木屋さんを、選ぶことも大事ですよ。
環境にあった植物を植えれば、元気でキレイな姿を見せてくれますよ。
京都の庭園でよく使われている、沙羅(しゃら)の木とは?
2016.08.14
日本庭園でよく使われている、沙羅の木と言われる木は、本当の沙羅(双樹)の木とは違います。
お施主様から、沙羅の木を庭に植えてほしいとのご依頼が、時々があります。
また、京都のお寺さんでも、沙羅の花を名物にしているところもありますよね。
ですが、日本で一般的に、沙羅(正式には沙羅双樹)と言われる木は、ナツツバキを指すことがほとんどです。
下の写真は、当店で作らせていただいたお庭です。
左端の木が、ナツツバキ(通称:沙羅)です。
この木、よくみかけませんか。
お花が散る姿が、美しいので、人気のある木のひとつです。
では、本当の沙羅双樹の木は、どんな木なのでしょうか?
沙羅双樹の木は、お釈迦様がその木の下で、入滅(にゅうめつ:亡くなった)されたと言われています。
この木は、熱帯の木なので、日本で育てることはなかなか難しいです。
草津市立水生植物園公園みずの森の温室では本物の沙羅双樹が見られるようです。
出典『植物大図説』有明書房
ナツツバキとは、葉っぱも花も全然ちがいますよね。
木の高さは、30m位になるとか、、、
一方で、ナツツバキは、花びらが散るのではなく、花の形のままぽろっと落ちて散るのが特徴です。
その花が、足元に落ちている様子は、儚げ(はかなげ)で美しいですよね。
いつから、沙羅双樹と呼ばれるようになったのかは、わかりませんが、ナツツバキは美しいだけでなく、文学的で宗教的な名前を与えられたため、日本庭園で、よく植えられるようになったのではないでしょうか。
ツツジ・サツキが咲かない時のチェックポイント
2016.08.08
ツツジやサツキの花が咲かないのには、理由があります。
ツツジやサツキが以前よりも、咲かなくなった、というご相談をよくいただきます。
ツツジやサツキは、お庭によく植えられる樹木なので、皆さん悩まれている方が多いです。
お花が満開になったら、嬉しいですよね。
ツツジは特に発色もよく、たくさんの花をつけるので、お庭が一気に華やかになります。
お花が咲くと、気持ちまで華やぎ、この時期を、楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。
逆に、あまり花が咲かなかったら、残念な気持ちになりますよね。
ちなみに、サツキの正式名は、サツキツツジといいます。
つまり、たくさんあるツツジの一種です。
ですので、原因は同じことが多いです。
花が咲かない原因は、いくつかありますが、まずは、お花が終わった後、剪定を行う時期をチェックしてみてください。
これが原因になっていることが多いです。
花は終わると、来年のために花の芽をつけます。
その花芽をつけた後に、剪定を行うと、花芽も切ってしまうので、次の年、あまり花が咲かなくなってしまいます。
その時期は、地域や気候によって違いますので、一概に言うことはできませんが、花が終わったら、早めに剪定することをオススメします。
また、他にも原因がある場合もありますし、個体差もあります。
現状を把握し、ひとつひとつ解決し、より良い状態に持っていくことで、きっと植物は答えてくれます。
原因をひとつずつ解決すれば、来年はきれいなお花が見られますよ。