門松としめ縄飾りの行方
2018.01.14
皆さま、門松やしめ縄飾りはどうされてますか?
ゴミ袋に入れて処分…という方も多いのではないでしょうか。
以前は、地域や神社で“どんど焼き”という行事が行われ、お正月飾りを燃やしてもらうということが一般的だったようですが、最近は街中で火を使うことが難しくなり、京都でも“どんど焼き”が行われる場所は少なくなったようです。
ちなみに、京都では“どんど焼き”のことを“左義長(さぎちょう)”とも言います。
花の天井で有名な平岡八幡宮でも“左義長”の準備がされていました。
京都の植木屋 庭匠植清
松の内とは
2018.01.11
こんにちは。
昨日所用があり、久しぶりに電車に乗りましたが、超満員ですっかりお正月気分もどこかへ行ってしまいました。
まだ、京都では松の内とはいえ、そうのんびりもしていられませんね。
そんなわけで、今日は松の内について、書いてみたいと思います。
(といっても、完全に受け売りですが…)
今まで当たり前のように、1月15日までが“松の内”というものだと思っていましたが、“松の内”の意味やその期間に地域差があることなど知らずに使っていました。
たまたま、池上彰さんの番組でこれらのことを知り、備忘録も兼ねてまとめて見ました。
“松の内”とは、門松やしめ飾りを飾る期間のことを指すそうです。
“松の内”の期間は、
関東では、1月1日~1月7日
関西では、1月1日~1月15日
全国各地では、1月1日~1月20日
なのだそうです。
細かく言えばもっと色々あるのでしょうが、こんなにも地域差があるのですね。
当店は、京都ですので松の内は15日までで、15日のことを小正月と言っています。
また、なぜ関東では1月7日までが松の内になったかというと、
江戸時代に徳川幕府が正月飾りは、1月7日までとするというお触れを出したので、関東では1月7日が広まったそうです。
京都では、それ以前の古くからの慣習が残っているということでしょうかね…
池上さんのおかげで、一つ勉強になりました。
京都の植木屋 庭匠植清
大覚寺の観月会に行ってきました
2017.10.05
こんにちは。
昨日は中秋の名月でしたね。
皆さまお月見はされましたか?
私は昨年は智積院の観月会に行きましたので、今年は当店から近い「大覚寺の観月の夕べ」に行ってきました。(昨年の観月会の様子はこちらです。)
今回の観月の舞台は、大覚寺境内にある大沢池です。
大覚寺は嵯峨御所とも呼ばれ、平安初期の嵯峨天皇が建立された離宮がその前身となっています。
平安貴族たちは大沢池に舟を浮かべ、池に映る月を愛でたそうです。
そんな、いにしえのお月見気分を味わいたくて、今回は舟券を買って参加してきました。
舟券は事前予約ができず、当日現地で購入する必要があります。
あまり情報がなかったので、参考までに、買い方などをご紹介させていただきます。
舟券は、大覚寺の入口と大沢の池の間に設置される舟券売り場で、当日の午後3時より販売されます。
私は少し早めの午後2時に舟券売り場に到着し、既に100名近くの方が並んでいました。
沢山の方が並び始めたせいか、2時半くらいから販売が開始し、思いのほかアッサリ購入できました。
舟券は乗船時間を選べるようになっており、5時台、6時台、7時台、8時台があります。
金額は1500円で、お寺の拝観券もついています。
但し、お寺の拝観は4時半までなので注意が必要です。
一人で購入できる舟券の枚数は4枚までです。
6,7時台は人気があると聞いていたのですが、私が購入した段階では、どの時間帯のチケットも十分な数があるようでした。
ちなみに、私は8時台を購入しました。
いよいよ、8時になり大覚寺に戻ってきて、舟券を見せて入場します。
舟券がなくても当日入場料を払えば、池の周りの観月会場への入場は可能です。
屋台やお茶席などもあり、舟に乗らなくても十分に楽しめます。
船着場で待っていると、写真のような舟が現れ乗り込みます。
池の中央あたりにくると、対岸の明かりから離れて周囲は真っ暗になり、遠くの山の稜線がはっきりと見え、月の明るさを感じることができました。
8時では月が高く上がってしまい、残念ながら屋根付きの舟からは月を眺めることはできませんでしたが、いにしえの時代にタイムスリップしたような不思議な気分になり、十分満喫できました。
早い時間帯の方が月は低い位置にあるので、舟の上からも見えるかもしれませんね。
今回のベストショットはこちらです。
やはり、池に映る月は風情がありますね。
大覚寺の観月会は10月4日~6日まで行われています。
是非、秋の夜長を楽しんてみてはいかがでしょうか。
京都の植木屋 庭匠植清
京都の庭園でお月見を
2017.09.28
こんにちは。
日に日に涼しくなり秋を感じる今日この頃です。
もうすぐ十五夜ですね。
十五夜は旧暦の8月15日のことで、今年は10月4日だそうです。
皆様は十五夜をどのように過ごしますか?
日頃の慌ただしさを忘れ、この日はゆっくりと月を眺めながめて過ごしたいものですね。
京都ではあちらこちらの庭園で観月会が行われています。
京都には高層ビルがないため、庭園に入ってしまえば気分は古(いにしえ)の時代にタイムスリップして過ごすことができますよ。
是非、そのような素敵な庭園でお月見をしてみてはいかがでしょうか。
主な、京都の観月会の情報が京都市観光協会のサイトに載っていましたので、お出掛けの参考にされてはいかがでしょうか。
京都の植木屋 庭匠植清
京都の桜情報
2017.04.10
こんにちは。庭匠植清(にわしょううえせい)です。
当店がある仁和寺界隈は、まだ、咲き始めという感じですが、市内はすでに満開です。
昨日、岡崎周辺(平安神宮近く)の疎水沿いの桜を見に行きました。
すばらしく満開でした!
疎水沿いの桜は、ほとんどがソメイヨシノで、
ところどころに、オオシマザクラが植えられていました。
オオシマザクラは、花の色がソメイヨシノよりやや白っぽく、
花とともに葉っぱも出てくるのが特徴です。
ちなみに、オオシマザクラは日本の固有種で、
ソメイヨシノは、オオシマザクラとエドヒガンザクラという品種を、
掛け合わせて生まれた品種なんですよ。
また、疎水は十石舟という遊覧船が走っていましたよ。
一度、船の上から桜を眺めてみたいものです。
早咲きの河津桜が咲き始めました!
2017.03.06
こんにちは。庭匠植清(にわしょううえせい)です。
少しづつ寒さが緩んできましたね。
皆様、いかがお過ごしですか?
京都では、早咲きの河津桜(カワヅザクラ)がちらほら咲き始めました。
この写真は、一条戻り橋付近で撮影しました。
春の足音が聞こえはじめた、今日この頃です。
京都の節分 – 柊鰯
2017.01.30
こんにちは。庭匠植清(にわしょううえせい)です。
1月ももう終わり、もうすぐ2月ですね。
2月といえば、2月3日の節分。
節分といえば、『鬼は外、福は内』と言って、
豆をまいて、鬼を追い払ったりしますよね。
京都には、鬼を追い払う、一風変わった風習があります。
それは、柊鰯(ひいらぎいわし)、なるものです。
今回初めて、鰯を買って、柊を切ってきて、自分でつくってみました。
ちょっとおしゃれに花瓶にさしてみましたが、
見た目もグロテスク、イワシの匂いもあり、
部屋に置くのは耐えられません!(※本来は玄関先に飾ります)
京都では、この柊鰯を節分に玄関先に飾り、鬼を追い払うそうです。
鬼は、焼いたイワシの匂いと、柊のとげとげが嫌いなので、
鬼(邪気)が寄り付かないということだそうです。
今回初めて作ってみて、鬼じゃなくても、
これは想像以上に嫌だなと実感しました。
興味のある方は作ってみてください。
また、京都では、節分の日前後に色々なお寺や神社で、お祭りや行事が行われます。
吉田神社の節分祭や、壬生寺の壬生狂言は特に有名です。
『そうだ京都、行こう。』のHPに、京都の節分の行事が詳しく紹介されていましたので、ご興味のある方は参考にしてみてはいかがでしょうか。
京都に住みたい方、京都のリアルな町の雰囲気を知りたい方に、ぴったりの一冊
2016.11.04
こんにちは。庭匠植清(にわしょううえせい)です。
先日、本屋さんでこんな本を見つけました。
『もし京都が東京だったらマップ』
すごくストレートな題名ですね。
私は、関東と関西のどち
らにも住んだことがありますので、
よく、東京の中野ってどんなところ?
新橋ってどんなところ?とか聞かれます。
そういう時は、大阪や京都でいうと○○(地名)
みたいなところと説明すると、
わかってもらいやすいです。
同じようなことを考える人がいるな、
と思いこの本を手に取ってみました。
この本では、不動産業を営む筆者の視点で、
京都と東京の似ている町を、ピックアップしています。
これから京都に住みたいと思う方には、
エリア選びの参考になる一冊だと思います。
京都、祇園祭のこ豆知識 山鉾巡行は前座!?
2016.07.14
造園屋のブログなんですが、このところ祇園祭のことばかり書いていますね。
鉾町(ほこまち:山鉾をだす町内のこと)の各家では、お客様を招いたり、屏風祭などがあるため、祇園祭前にお庭を整える方が多く、先日、私共もお手入れに伺っておりました。
今回は祇園祭の行事について書かせていただきます。
先日のブログでは、祇園祭の最大の見どころは絢爛豪華な山鉾巡行だと書きました。
ですが、本来、祇園祭の中心をなすのは、山鉾巡行の後に現れる、神様が宿る三基の神輿(みこし)なんです。
神輿が、前祭の後に、八坂神社から御旅所(おたびしょ)といわれる、一時的な社殿に移動する、神幸祭(じんこうさい)。
後祭の後に、御旅所から八坂神社に帰る、還幸祭(かんこうさい)。
この2つの行事が、祇園祭において最も重要な行事となります。
そして、山鉾巡行は、この神幸祭と還幸祭に付随する出し物として、本来は位置づけられているんです。
祇園祭といえば、風流な山鉾と思いがちですが、神輿が主役で、今風にいえば、山鉾巡行は、前座のようなものだったのですね。
この神輿は山鉾巡行の後、夕方から町中を回りますので、こちらも合わせてご覧になるのもよろしいかと思います。
この神輿が移動するルートは、こちらです。(八坂神社さんのHP)
また、御旅所は四条寺町にあり、17日から24日まで、神輿を見ることができますよ。
参考になさってくださいね。
京都、祇園祭のこ豆知識 山鉾巡行の鉾と山の違い
2016.07.13
祇園祭が近いので、これから祇園祭を見に来られる方に、少しでもお役に立てるような“こ”豆知識をご紹介いたします。
ご存知の方も多いと思いますが、祇園祭の山車(だし)には、“鉾(ほこ)”と“山”があります。
それらが町を練り歩く、山鉾巡行が祇園祭の最大の見どころとなっています。
その“鉾”と“山”の主な違いについて、今回は書かせていただきます。
“鉾”は、真木(しんぎ)といわれる中央の木(約25m程の高さ)の先端に金属製の刀や月、菊花などがつけられています。(船鉾、大船鉾、四条傘鉾、綾傘鉾は除く)
また、“鉾”の上には、お囃子の演奏をする人々がぎっしりと乗っており、その重さは重いもので約12トンくらいになるそうです。
一方で、“山”には、“曳山(ひきやま)”と“舁山(かきやま)”があります。
“曳山”は一見、“鉾”にそっくりで、お囃子の方々も乗っていますが、真木の先端には、金属製の物ではなく、松がついています。
“舁山”はもう少し小ぶりで約1.2トン~1.6トンくらいで、下記の図のような形をしています。
“舁山”の上には、松が立てられることが多く、その“山”のテーマに合わせた人形をのせています。
鉾と山の解説:出典『京都祇園祭』京都市観光協会パンフレットより
巡行する山鉾の数は前祭が23基に対して、後祭は10基と少ないので、後祭の方が全体的に小規模な感じですね。
巡行の順番は、毎年同じではなく、7月2日のくじ取り式で決めています。
ただし、33基の山鉾の内、9基はくじ取らずといって、毎年巡行する順番が決まっており、くじを引くことはありません。
毎年、華々しく先頭をつとめる、長刀鉾(なぎなたぼこ)という鉾も、くじ取らずです。
ご参考になさってくださいね。
京都、祇園祭の前祭と後祭
2016.07.12
暑くなってきましたね。
京都は盆地ですので、一層ムシムシとした暑さが体にまとわりついてきます。
ですが、なんといっても京都の最大のイベント、祇園祭がいよいよ来週にせまってまいりました。
京都中(というと、ちょっと語弊がありますね)が活気づき、盛り上がっていますよ!
山鉾(やまぼこ)の組み立てが始まり、祇園祭のお囃子、コンチキチンの音が町を普通に歩いていても聞こえてきます。
菊水鉾真木(しんぎ:鉾の中心の柱)立上げの様子
祇園祭は八坂神社の祭礼として、平安時代より始まったお祭りです。
歴史の詳細は割愛しますが、本来、祇園祭とは7月1日から31日まで行われる様々な行事を総括して、祇園祭といいます。
その中でも、最大の見所は、17日の前祭(さきまつり)と、24日の後祭(あとまつり)の山鉾巡行(やまぼこじゅんこう)です。
山鉾巡行とは、絢爛豪華な山車(だし)が町を練り歩くことです。
ただ、祇園祭の山鉾巡行は、まだ、7月17日だけだと思われている方も多いのではないでしょうか。
平成26年より、17日の前祭(さきまつり)と、24日の後祭(あとまつり)の、2回に分けて、山鉾巡行が行われるようになりました。
当初は現在のように、2回行われていたので、本来の形に戻った、と言った方が正確ですね。
まだ一般には、後祭の存在が知られていないことと、後祭では路上に露店を出すことが禁止されているため(※昨年時点では)、宵山(巡行の前夜祭)の風情をゆっくり楽しむことができますよ。
また、宵山は別名、屏風祭り(びょうぶまつり)とも言われ、こちらも見どころの一つとなっています。
各家のお宝や美しい屏風などを飾ったり、お宅を公開したりという、イベントなども行われます。
そういったことも、調べていくと、祇園祭を2倍、3倍にも楽しむことができますよ。
前祭と後祭では、巡行する山鉾が違います。
ご自分の見たい山鉾を前もってチェックして見に行ってくださいね。
少しだけ、祇園祭の風情をお送りいたします。
室町通り、黒主山前の巨大オブジェ(京都の旦那衆の粋を感じますね)
作品の横には作者からのメッセージが粋ですね。
今日はこのあたりで。