庭園の石積み修理
2016.11.27
こんにちは。庭匠植清(にわしょううえせい)です。
日本庭園では、塀や土留め、護岸などに、自然石を組合せて積み上げる、
“石積み”、という技術が多く使われています。
先日、名勝庭園の参道沿いの石積みの塀が、
一部ズレて、崩れる可能性があり、その部分を修理してきました。
この石積みのズレは、
長い年月をかけて徐々に石積みがゆるみ、
塀の後ろに生えている木の根っこが成長し、
塀を押していたことが原因でした。
このような状態で放置しておくと、
崩れてくることもあり危険です。
ですので、今回は、ズレた部分を一旦解体し、
後ろ側の木の根っこを整理して、
もう一度、石の積み直しを行いました。
石積みは、経年変化や周囲の影響を受けて、
少しずつ崩れてくることがありますので、
お庭にある方は、時々チェックしてみてくださいね。
また、石積みの後ろ側に土があり、土留めになっている場合、
土圧や水圧で、真横から見ると、
外側に弧を描いてふくらんでいることもあります。
このような状態を、専門用語で、“はらみ”、と呼びます。
このような状態は、石積みが、
「もう耐えきれなくなってますよ。そろそろ直してくださいね。」
と言っているサインです。
このような場合も、早く修理した方がよいと思います。
当店では、石積みの修理工事だけでなく、
技術指導も全国各地でさせていただいております。
日本庭園等の石積みの修理でお悩みの方、
お気軽にご相談くださいませ。