京都の庭師、世界遺産平泉に行く!
2016.12.11
こんにちは。庭匠植清(にわしょううえせい)です。
先日、岩手県平泉の世界遺産の庭園に25m級超級のスギの木の剪定に行ってきました!
こちらは、およそ樹齢200年程のスギの木です。
〇印のところに、当店の職人がいます。
高所作業車などが近寄れない場所なので、途中までハシゴを架け、
そこからはロープワークで登っていきました!
樹齢数百年の木になると、枝といっても、人の頭の輪郭くらいの太さになります。
その枝に乗り、枝から生える密集した枝を、間引くという作業をしました。
今回は、上の写真のように、木がまとまって植えられている場所の剪定でした。
ですので、1本1本の木の形を整える剪定を行いながら、
木々を1つのかたまり(樹林)としても美しく見えるように考えながら、
間引く枝を選び、剪定をしました。
庭の規模によって若干変わりますが、庭木の手入れをする場合、
いくつかのスケールの違う視点で見て、バランスがとれるように考えながら作業をします。
・1本の木としてのバランス
・樹林(何本かまとまった木をひとかたまり)としてのバランス
・庭園全体としてのバランス
庭師って、意外と頭脳労働もしていますよ。
また、こちらの庭園は日本の“特別名勝”に指定されていますので、
美しさやバランスという感覚だけではなく、
文化財としての価値をどう維持していくか、
という面からも考えなくてはいけません。
監修されている先生方のご指導をいただきながら、
作業をさせていただきました。
先生方のお話は、毎回新たな気付きをもたらしてくださいます。
新たな課題をいただきながらも、ますます精進してまいります!